2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧
駅前の餃子屋が、いつもうるさい。店の前にカセットレコーダーを置いて、宣伝の文句を大音量で流しているから、私はしばしばボリュームを最小に下げたりしている。中島ギドーのように持ち去ったりはしない(それは犯罪だろう)。 その文句の中に「なんと」が…
東北大学名誉教授の佐々木昭夫先生が一月に亡くなっていたことを知らなかった。今さる人から教えられて驚いた。 佐々木先生は東大比較の遥か先輩にあたり、もう十年ほど前から、著書を送ったり送られたり手紙のやりとりをしていて、年賀状も戴いていたので、…
http://d.hatena.ne.jp/destroy-ukkie/20090224#p1 これを見て、けっと思ったのだがまあ現物を見てから、と田中論文を取り寄せた。最初に、「国文学」はなくなったはずなのに日本史学者は「国文学者」と呼ぶ、とか言っているが、そりゃ雑誌名を変えなきゃ。…
四月から塾を開くことにいたしました。 http://homepage2.nifty.com/akoyano/juku/top.html なお教育というのは、生徒・学生のレベルを見て初めて方針を立てられるはずのものですので、「世界史」のような科目をどの程度深く教えることになるかは、未定です…
山下晴代(1953− )愛知県豊橋市出身。作家。これまで活字になった小説は四編。 「男はそれをがまんできない」『すばる』1990年1月 「パッションのべつの名前」『すばる』同5月 「アフロディーテ」『すばる』同11月 「新リボンの騎士」『すばる』1991年7月 …
コメント欄を閉じる。 というだけのことで、私がもし「ウェブ炎上」とかいう本を書いたら、この一行で終るな。 いたずら電話が続いたら、 電話線を抜く。 これで終りなんだが、何か問題あるのかね。 - 大河ドラマのクレジットに山口果林が「青柳」という役名…
北原みのりさんが『美人作家は二度死ぬ』の書評を書いてくださった。絶賛に近く、まことにありがたい。北原さんは、まじめな人だと思う。http://blogs.yahoo.co.jp/vraifleurbleu39/28543560.html それにひきかえ、山下晴代さんは何を言っているのか。どうや…
だいたい直江兼続を主人公にするなら、南原幹雄か童門冬二の原作があるだろうに、なんでまたと思いつつ、童門冬二(1927- )について調べていて驚嘆した。童門は元都庁職員で、今年82歳、55歳過ぎてから厖大な量の著作を書き始め、主として歴史人物もので、…
私は「新近代主義者」である。それでどうも「人肉食」というものに興味がない。大岡昇平の「野火」とか武田泰淳の「ひかりごけ」とかに、さして感心しないのはそのせいである。死んだ人間は物体でしかないという感じがあって、もしそこで飢えていたら食べる…
『ウルトラマンA』の南夕子だった星光子さんが、娘さんのブログで、『A』の途中降板は突然の出来事だったと明かしている。ご自身のブログにも転載されている。37年目の真実というところか。2004年に『A』のDVDが出た時、附録に星さんも登場して「今明…
この略称で分かる人はおおむね30代以上の女だろう。『セックス・アンド・ザ・シティ』である。ニューヨークを舞台に、四人の女たちが男性遍歴を重ねる連続ドラマである。日本でも人気があるが、男、ならびに若い女には人気がない。しかしこのドラマを好きで…
『13デイズ』という映画を観ていたら、キューバへ偵察飛行に行った戦闘機が銃撃を浴びて翼が穴だらけになって帰還して、パイロットが、「ツバメの群れに襲われた」と吹替えで言っているのに、字幕では「スズメ」になっていた。なんだなんだと思って原語に…
(活字化のため削除) - http://d.hatena.ne.jp/asakura3/20090312/ また朝倉くんであるが、別に意図してからんでいるわけじゃなくて、はてなダイアリーも数年たつから、あまり初心者めいた議論は淘汰されているので、目立つのだよね。いや私も笙野頼子が猛…
昨日ふと、90年代にやっていた「サトウのごはん」の「玄関開けたら二分でごはん」をYTで探したら見つかったのだが、私が好きだったヴァージョン、マンションの部屋まで帰ってきたら部屋の前で男女がラヴシーンをやっていたので、女の子が部屋に戻れず、…
フェリス女学院大学教授の三田村雅子さんといえば、テレビの古典教育番組でよく知られている。独特の声音と、ものに憑かれたような語り口にはファンも多い。私は三田村さんとは会ったこともあるし、ご著書は送っていただいている。 その三田村さんの新刊であ…
毎日新聞の書評欄が、生誕百年ということもあって大岡昇平特集で、丸谷才一が、戦後最大の作家と書いているのを見て、あれ丸谷は大岡をそんなに評価していたんだっけと思った。作風はむしろ対照的だし、しかし考えてみれば丸谷『文章読本』は大岡の『野火』…
栗原さんのところで、東野圭吾の直木賞受賞作『容疑者χの献身』が論争になっていると知ったので、さっそく読んでみた(直木賞受賞作はあまり読まない)。 文庫版で読んだのだが、「准教授」などとある。元本は2005年だから「助教授」に間違いないのだが、な…
何かを調べていて、よく知らない人の論文に当たったら、私はまずその著者について調べる。素朴に学問を信じている人からしたら、そんなの不要だと思うだろうが、これがそうでもないし、実は多くの学者がやっていることである。というより、たとえば近世文学…
三浦展の『非モテ!』はひどい本だ。まあ予想した通りというか、予想以上というか。だって三浦の単著じゃなくて四人くらいの共著。「三浦展著」じゃなくて「三浦展編」だろう、これは。マーケティングの人がこういう詐欺まがいのやり方をしてはいかんよ。 そ…
もう13年も前に『ボディ・レンタル』で文藝賞を受賞し、東大仏文科卒のSM純文学ということで話題になった佐藤亜有子が、昨年、五年ぶりの新刊『花々の墓標』を上梓した。しかし世間はまったくの黙殺である。 「オートフィクション」などと書かれているが、…
オタどんに教えてもらった里見とんの未発見戯曲「生きる」(『経済往来』1933年8月)を確認。『昭和文学年表』にも載っていなかっただす。これはちょうど「チャコ事件」の頃のもので、外山伊都子さんによると「ミコ」だったようだが、戯曲では若い女が三十も…
某教授が一年間サバティカルをとるというので、その代理で一年間、専修大学で非常勤をさせていただいた。地下鉄神保町の駅には「専修大学前」などと書いてあるが、あれは法学部だけで、今はだいたい生田、つまり向ヶ丘遊園駅から、学バスで行くのである。阪…
竹内洋先生が『諸君!』に連載している「革新幻想の戦後」(3月号)で、初めて、なぜ福田恒存があんなに清水幾太郎を罵倒したのか分かった。それはそうと、1960年代だろうが、竹内先生が「福田恒存もいいぞ」と言うと仲間たちから白眼視され、女子学生など…