2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

大丈夫か北の湖

記者団のぶら下がり質問に答える北の湖理事長。字幕では「時津風部屋でどういう指導をしているかは分からないが」。しかし北の湖の口からは「時津海が」。そりゃ時津風部屋の力士の四股名だろう。大丈夫か。理事長の器ではないのではないか。放駒と替われ。 …

「大根」の本義

『週刊文春』で青木るえかが、大河ドラマを評していた。仲代達矢の演技がうまいとは思えない、というところから始まるのだが、同じことを北大のMさんも言っていた。仲代の演技は、仲代が稽古をしているようにしか見えないとか。まあ、いつも同じ演技、とい…

がんばれ西原くん

後輩の西原大輔くんが書いた『橋本関雪』(ミネルヴァ書房)が送られてきた。西原くんは『蚕豆集』(さんとうしゅう)という詩集を昨年上梓している。蚕豆は、腎臓のことである。西原くんは、20代の頃から、腎臓を病んでいる。一時は、40まで生きられないな…

めちゃくちゃ相撲界

時津風部屋の17歳の力士が死んだ事件で、親方がビール瓶で頭を殴り、兄弟子たちがリンチをしていたことが明らかになった。 相撲部屋では、よくあることである。朝青龍なんか、弟弟子いじめがひどく、朝乃翔だか朝乃若だか、兄弟子が注意してもやめなかったと…

困惑する「SPA!」

「SPA!」10月2日号の137pに、「信用できる/できない文芸評論家」のランキングが出ている。といっても、書店員にアンケートして、21人からしか回答が得られなかったものらしい。信用できるのは、1、池上冬樹、2、豊崎由美、3、北上次郎、4、小谷野敦、5…

甘えるな「一般人」

個人情報保護法成立前にはあんなに反対していた左翼の人たちは、なぜこの法がもたらしている害についてもっと騒がないのだろう。(それとも騒いでいるが目立たないだけか?) 実に不思議なのは、大学院生の実名などが平気で大学のサイトで見られることで、あ…

寺尾紗穂さんの謎

寺尾紗穂さんが「メジャーデビュー」したらしい。そのアルバムのタイトルは「御身」。 寺尾さんと面識はないが、大学院の後輩だ。学生時代からバンド活動をして、CDも出している後輩がいるとは聞いていた。修士号を取得して、音楽家としてやっていくようだ…

井上靖的あり方

柴本幸を美人じゃないと前に書いたが、撤回する。何か独特の気高さと、マゾの気のある人間には堪えられない冷たさが出ている。まああれで現代ドラマに出るとどうなるのか、分からないが。 さて原作は井上靖である。玄人筋の評価は低い。しかし、死後もちゃん…

坂本九の思い出

昨日(19日)、衛星放送で、「九ちゃんの立体講談」をやっていたので、観た。1977年、『こども面白館』という、土曜日の午後6時ころからやっていたスタジオ番組の中のもので、私の記憶では、久生十蘭の『魔都』を最初にやったように思っていたが、『レ・ミゼ…

よく分かりませんが

http://d.hatena.ne.jp/rento/20070911 「ギョウテとは、俺のことかとゲーテいい」という川柳にあるように、「ゲーテ」という表記は日本でしか通用しない表記である。バッハではなくて、バックのほうが原音に近い。チェーホフではなくてチェコフ。あるいは「…

ハレルヤ!

山崎行太郎がいかに罵詈雑言を発していても、私はそれを許せる。なぜなら実名で行っており、その罵詈雑言がもたらすリスクを、山崎が引き受けているからだ。匿名での批判や罵詈雑言が卑怯なのは、そのリスクを回避しているからにほかならない。 さて、私は、…

政治少年死す

「アサッテの人」の諏訪哲史が、『新刊展望』で読書日記を書いている。「風流夢譚」など、封印された作品について書いていて、おやそういうものも読む人なのかと思ったが、大江の「政治少年死す」について、「長年捜し続けた原テキストの入手はついに叶わず…

昨日、第二回公判で、第一準備書面を陳述してきた。その一部を披露する。 5、被告は、「第3の1」の7行目において、「列車内での禁煙を求める声が強い」としているが、その証拠を示していない。また同「3の(2)」7行目において、「利用客の禁煙に対す…

それでも匿名批判は卑怯である

ある場合における匿名批判の意義は認める。自分が勤める企業の内部告発とか、自分の生殺与奪の権を握るような大物への批判とかである。しかし、糸圭秀実や渡部直己の、文藝雑誌における匿名批評の重視は、私にはよく分からない。なぜなら、匿名なら何でも書…

「リンゴの歌」は明るいか?

戦争中から戦後への変遷を語る劇映画やドキュメンタリー番組では、判で捺したように「リンゴの歌」が流れる。そしてドキュメンタリーなら、その明るいメロディーが人々を勇気づけた、などと言われる。 しかし、あれは明るい歌だろうか。私はあの曲の、長調の…

岩波少年文庫の古いの

判型としては新書と同じ岩波少年文庫だが、その古い装丁を若い人は知らないだろう。昔はハードカヴァーの箱入りだった。それが1975年ころに箱なし、ソフトカヴァーになったのだが、今のようにカヴァーはついていなくて、しかも独特の手触りの紙を表紙に使っ…

香山リカの使い回しを目撃

岸本葉子さんが、手術から五年たって、再発率は極めて低く「治った」そうである。たいへん、めでたい。 ところで毎日新聞11日朝刊の香山リカの連載コラムがそのことに触れて、精神科医は「治った」とは言えないからつらい、と書いていた。この連載で、前にも…

昔もあった新書ブーム

いやー新書戦争は大変なことになって、年間200冊くらい出ているようだ。しかし、かつては岩波、中公、講談社の御三家があったといっても、新書とは名乗らないがレグルス文庫、文庫クセジュ、教育社新書、あるいは地味な三一新書とか新日本新書とかもあった。…

メディア研究の方々へ

ウィキペディアでよく「要出典」などと書いてあるが、これに限らず「典拠を示せ」ということは多い。しかるに、その典拠がテレビやラジオだと、再確認できない。再確認できないと、学問的には典拠たりえない。もっとも、学術論文でも「なんたら学会での発表…

子供を叱って何が悪いか!

神奈川県のほうで、ふざけていた高校生を殴った巡査長が逮捕されて、しかし世間では巡査長を支持する声が多く、その後、拳銃型のライターを乗客に向けていて、巡査長はいきなりびんたしたとか、さらには、車内には乗客はいなくて、車内からプラットフォーム…

原武史の軽薄

その、私の本の書評が載っているので買ってきた「週刊現代」に「リレー書評」で原武史が見開きで書いていた。 これを読んで、かねてから軽薄な男だと思っていた原武史が、むしろ前以上に軽薄になっているのを感じたのである。 天皇制反対の左翼なのかと思え…

深沢七郎異聞

「週刊現代」の書評で枡野浩一さんが、「悲望」は芥川賞候補になるだろうと思って知人の有名書評家も同意してくれたがならなかった、と書いてくれた。この書評家は豊崎さんかな? まあ、お悔やみありがとうございます・・・。 芥川賞や直木賞の候補になって…

父子連続死去

例によってバカなことを書こうとしていたら、三谷栄一、三谷邦明が相次いで死んだというニュースでびっくりした。 カナダ留学中、米国人の二人の助教授が「ミタニが言っている」「どっちだ? 栄一か邦明か」などと言っていたくらいである。 夫婦が続けて死ぬ…

植草一秀、分からん

植草一秀の『知られざる真実』を入手。アマゾンのレビューでは既に8人が、植草の無罪を信じてエールを送っている。しかし、一冊買うのはかなりムダなのは確かで、260余ページのうち200ページ程度は、ただの社会評論だし、竹中平蔵がりそなとどうしたとかある…

「著」と「編」

「著」と「編」の違いは気になる。一見「著」のように見えて「編」であることがあるからで、先日の赤松良子の自伝も「編」である。 さて図書館で齋藤孝の『人間劇場』を手にとって、驚いた。これは「著」となっている。「編」と書いてなくて「齋藤孝」とあれ…