2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧
『本の旅人』での城山三郎先生の連載が、十一月号から復活した。しかし今度は巻頭ではなく真ん中へん。再開第一回は、「甘粕大尉のこと」である。以下大要だが、編集者と話していて「甘粕大尉」の名が出たが、彼は知らなかった。戦争中の少年兵には、その名…
日弁連が、著作権を五十年から七十年に延長することへの反対声明を出した。私の嫌いな日弁連にしては、今回はいいことを言っている。『一冊の本』12月号で金井美恵子もこの件について書いているが、金井美恵子久々のクリーンヒットである。米国で著作権を七…
「のだめカンタービレ」ドラマ版をちょっと観たが、マンガ以上のくだらなさだった。あんなもの観るならオリアンスキーの『コンペティション』観る方がずっといい。なんでDVDにしないのかね。クライマックスでのプロコフィエフの三番コンチェルトのすばら…
週刊朝日に「スピリチュアルブームここがおかしい」とかいう題で鏡リュウジのインタビューが載っている。鏡は最近そういうことを言っているのだが、本来「アヤシイ」ものであるスピリチュアルが常識のように受け入れられているのはおかしい、と言う。 「アヤ…
朝日新聞の論壇時評といえば、しばしばバカなことを書くので有名だが、今日の杉田敦の「いじめと日本社会」もバカだった。いじめが日本特有の問題であるかのごとき、十年くらい前の事実誤認を今なお引きずっている。英国パブリックスクールのいじめがいかに…
角川のPR誌『本の旅人』に連載されている酒井順子の「ほのエロ紀行」は、男から見ると実に傍ら痛い。で、今月の『ランティエ』でそのことを書いたのだが、ちょうど届いた「本旅」1月号では、さらに変てこなことを書いている。「遊廓」の話であるが、私の目…
こう、死んでから言うのはあれなんだが、実相寺昭雄というのは、そんなに偉い人だったのだろうか。「ウルトラマン」という枠の中でこそ実相寺演出というものが異質だったというのはあるが、それ以外の映画作品で、凄いのがあるか。私は代表作とされる「あさ…
永山武臣氏が亡くなった。私が高校時代に歌舞伎を見始めた頃から、筋書きで「ご挨拶」を書いていたのは永山氏だっただけに、感慨を禁じ得ない。「國文學」の歌舞伎特集を見ると、松竹の専務取締役・安孫子正が執筆しており、来月から「ご挨拶」は安孫子氏が…
女は三十代に限る、という男のこと。 - 昔の谷崎潤一郎賞の選評を東大へ行くたびに少しずつコピーしているのだが、古井由吉が「槿(あさがお)」(この字は「むくげ」で変換できる)で受賞したときのものを見たら「ゆうきち」とルビが振ってあった。二箇所に…
私の嫌いな匿名批判だが、自分は名前を出して相手の名前を出さない「匿名批判」というのもあるようだ。昨日の毎日新聞夕刊の米本浩二の記事で、「仲間は生きろ、豚は死ね」の笙野頼子が、小説のなかで名前を出さずに坂東眞砂子を批判したと書いてあった。も…
「en-taxi」という「文藝雑誌」は、四年くらい前の創刊だろうか、その時からなぜか送られてきている。が、原稿依頼はない。いや、なくてもいいのだが。 だが、謎だったのは、編集委員の一人、リリー・フランキーである。他の三人はもちろん知っているが、私…
私は『恋愛の昭和史』以来、「愛」とかラヴとかいう言葉は、人類愛や博愛に限定して使われるべきで、男女の愛とか家族愛とか、排他的な感情には使うべきではなかった、この二つをごっちゃにした西洋人が間違っていた、と言い続けている。 これを「いじめっ子…
「婦人公論」で斎藤美奈子が鹿島茂と対談しているのを読んだら「天皇制はあってもなくてもいい」と斎藤が言っていた。斎藤は「ないほうがいい」立場だと思っていたが、日和ったな美奈子。人はこうして、なし崩しに天皇制を認めていく。
週刊朝日(12月22日号)で、小倉千加子が野田聖子について書いていた。野田の夫婦別姓論が女の側の家名存続のためであることはその通り。しかし皮肉なのか何なのか、夫婦別姓は少子化対策の起死回生の方策だと書いている。だが、現在の夫婦別姓案は、「子供の…
(削除されたがアマゾンのレビューで田中貴子が繁田信一の悪口を書いていた) 繁田信一は、『本郷』2006年9月号所載の「陰陽師と四神相応の地相」で、平安中期の『雲州消息』から、因幡守藤原氏から一陰陽師に宛てた手紙を引いている。そこでは、入手した山…
書こうと思ったら既に書いている人がいた。そりゃいるわな。http://www.goyard-club.com/fujiwara_blog/2005/08/post_60.html酎ハイは焼酎を炭酸で割ったもののはず。だから、ウーロンハイっておかしくない?炭酸入ってないのにハイって。だいたい、焼酎の酎…
筑摩書房のPR誌『ちくま』12月号の、笙野頼子の連載「小説」「おはよう、水晶−−おやすみ、水晶」の七回「ヴァーチャル・ナイト」の最後のページで、笙野は名前を出さずに私を中傷している。しかし明らかに私だと分かる。卑怯なことである。筑摩には、反論…