2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧
今年は私の目にとまった限りこれだけの人が90代で死んでいる。2023年には同じ基準で11人、今年は30人だったので、年々増えているということで、2025年は50人くらいになるかもしれない。 利根川裕(96 粟津則雄(96 宗田理(95 小山内美江子(94 鷹羽狩行 (9…
・木下藤吉郎が墨俣城を作った→ウソ ・オーソン・ウェルズが「宇宙戦争」をラジオで流したら本気にした人たちのパニックが起きた→都市伝説 ・レミングは集団自殺をする→都市伝説 ・サブリミナル効果→実は大してないことが分かった。 ・サピア・ウォーフの仮…
その昔、私が阪大にいたころ、ある同僚ではない友人が、車谷長吉が白洲正子をいつも褒めるのは、車谷が無名のころ白洲が褒めてくれたからだという話をした。 そういう「最初に褒めた人への義理」というのは結構あって、筒井康隆は『ベトナム観光公社』を丸谷…
私は以前、手塚治虫は苦手だなあ、と思っていた。永井豪の「デビルマン」や、石森章太郎の「サイボーグ009」は好きなのに、その源流である手塚は、嫌いではないが、あきたりないと感じていた。その後、図書館に講談社の全集があったのでぽつぽつ読んでいって…
実はこの本は50年前の1974年に出て、すぐうちの父親だかが買ってきて家にずっとあった。もう両親ともとうに死んで今私が初めて読んだ。星新一のショートショートその他を面白いと思ったことはないが、これは立派な本で、これで何も賞をとらなかったのは不思…
曽野綾子の『絶望からの出発 私の実感的教育論』というのが、1975年、私が中学一年の時に出て、ベストセラーになったのだが、どうもうちの母も買っていたような記憶がある。私は読んでいなかったので図書館から借りてきて読んでいるが、特に絶望がどうとかい…
以前触れた團伊久磨の『好きな歌嫌いな歌』には、荒井由実(今の松任谷由実)に触れて褒めた章が二つあって、息子のレコードで聴いたと書いてあった。古典音楽家の團がそういうことを書くのは意外だったが、別に若者に媚びたわけではないらしく、ニューミュ…
先日、間宮芳生の訃報を見ていたら「ポポイ」という作品名があったので、あっと思って図書館から倉橋由美子の『ポポイ』(新潮文庫)を借りてきたら、まさにそれであった。解説をNHKのラジオディレクター・斎明寺以玖子が書いており、それによると、1987…
呉智英のどれかの本、『賢者の誘惑』だったかに、三流大学で非常勤講師をした時のことが書いてある。ものすごく難しい話をするぞー、と言って話したが、最後にアンケートをとったら、こんな面白い話は聞いたことがない、というのが多かったという自慢話だが…
神谷光信さんから「荒川洋治小論ー現代詩・大衆・天皇」を送って貰った。短い評論で『季報唯物論研究』に載ったものだ。しかし神谷さんは文化庁に勤めていた人で、『村松剛』などを書く保守派の人である。 荒川洋治(1949- )は私が院生になったころ、岩波…
ウォルター・アイザックソンの『レオナルド・ダ・ヴィンチ』を読んでいたら、レオナルド初期の、あまり魅力的でない肖像画「ジネーヴラ・デ・デンチ」について、これは人妻であるジネーヴラとプラトニックな恋愛で結ばれていた、1475年にヴェネツィア大使と…
英国の哲学研究者でレズビアンのキャスリーン・ストック(1972?-)が2021年に著わし、トランス差別的だとして勤務先のサセックス大学を辞職する羽目になったという著書『マテリアル・ガールズ』を読んだ。2024年9月の刊行だが、それまでのアビゲイル・シュ…
昨年か一昨年、1978年2月にNHK少年ドラマとして放送された都築道夫原作の「蜃気楼博士」が再放送されたのを、懐かしく観ていたものだが、狂言回し役の中学生の少年のガールフレンドが、眼鏡をかけてブスなのに、だんだんかわいく見えてくるのが気になって、…
斉藤佳苗の著書は、八月末に出て、割とすぐ杉並図書館にリクエストを入れたのだが、小さい出版社だったせいか、杉並区長の岸本聡子と国会議員の吉田晴美に忖度したのか、11月末になってやっと購入してくれた。 私は大きな勘違いをしていたのだが、「LGBT」と…