2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『居場所もなかった』を酷評した荒川洋治はなぜ「無事」か

(活字化のため削除) しかし加藤典洋、「失敗作」と言いつつ綿矢りさにはヤサシイこと。女に甘いのは中年大学教授の通例かね。時評家にとりあげさせる、ってお前が取り上げてるんだろう。他の連中がとりあげるのも「綿矢りさだから」なのは分かりきっている…

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20050710 以上の日記の、「『新潮45』が反論を載せなかったのは、その文章が支離滅裂だったからであるというのが、担当者の説明である」 という箇所について、そのような事実はないと笙野から抗議が来たそうである。私…

タダほど高いものはない

なんだかミクシィもトラブル続きであるが、岡本千鶴子事件の時、殺された娘が「会員制のネット掲示板の日記で」と報道されたときは、思わず失笑した。会員制ってほどのものか、ミクシィが。会員制ってのは、ちゃんとした社会的地位のある人しか入れないとか…

医学博士・小倉千加子

小倉千加子にいつしか「医学博士」の肩書がついていたのに私は気づかなかったのだが、調べてみると1995年、神戸大学から授与されている。まあ医師を開業できるわけでもないし、もはや博士号など紙きれに過ぎないが、題目は「空間恐怖の精神病理に関する一考…

『谷崎潤一郎伝』補遺

(活字化のため削除) あと『随筆サンケイ』昭和32年11月号の、辰野隆、徳川夢声、志賀直哉らの座談会で、中絶した「鴨東綺譚」について辰野がすごいことを言っている。「僕だけの邪推だが、あれについて僕は吉井勇大人に、「谷崎はあのモデルになってる女と…

宮原昭夫の少女小説

宮原昭夫という作家を知っている人は少ないだろう。1972年、39歳で芥川賞をとっている。だから今は73歳ということになる。 最新の著作は2002年の『シジフォスの勲章』だが、これも品切れで、現在生きている著作はない。NHKの少年ドラマ『あなたの町』の原…

想定論争フローチャート

小生:なぜクルマはいいんだ。 禁煙ティスト:クルマも酒も悪い。 小生:そうか。(終わり) - 小生:なぜクルマはいいんだ。 禁煙ティスト:喫煙者を減らしても日本の景気にさしたる影響はなく医療費が削減できる。クルマについてドライブ禁止などいったら…

渡辺秀樹は、阪大言語文化研究科パワハラ対策委員会の委員をやっている。泥棒が警官をやっているようなものだが、まあ警察とヤクザの癒着というのもよくある話だ。 私は某氏に言われて、この委員会に、この事件は既に時効でしょうかと問い合わせてみた。する…

「洋画劇場」の謎

今では衛星放送やワウワウがあるからいろいろだが、私が学生のころは、民放各局がそれぞれ別の曜日に映画番組を放送するのが、主たるテレビでの映画放送だった。NHKは、勤労感謝の日の朝、労働者を描く映画を放送していて、それはそれでよそではなかなか…

高校時代のいじめ

いじめが原因で自殺した小学生のニュースが続いている。私の高校時代もひどいものだった。といっても暴力はなかったが、陰険陰湿、かつ加担する教師もいた。私が行ったのは海城高校だが、今と違って、進学校ながら東大進学者は年に五、六人だった。だから滑…

遺族の手記

奈良の女児誘拐殺害犯が控訴を自らとりさげて死刑が確定し、幼女の両親の手記が公表された。どうも最近、この手の「手記」がはやっているようだが、よろしくない。今回は「反省して苦しんで欲しい」云々とあるが、「早く死刑になってくれ」とか「殺してもあ…

大鉄人17とメビウス

「大鉄人17」のDVD第一巻を買ってこないだからちびちび観ているが、いいねえ。私は最初の放送時は中学生で、特撮を「卒業」していたから見ていないが、大学生のころ『アニメック』のダイコン・プロの紹介文を読んで以来、観たい観たいと思っていた。 何…

最長老

柳家小せんが死んで、落語界最高齢は桂米朝と米丸の二人。81歳。 ところで落語協会新会長の鈴々舎馬風には二冊の著書があるが、一冊目は『トルコへ10倍楽しく通う方法』(1983)である。

勝手に決めるなネットマナー

さる女国文学者が、アマゾンである本のレビューを書いた。さして厳しいレビューではなかったが、「学者は偉い」といわんばかりの文章だったので、著者はウィッシュリストからその実名をつきとめ、ブログに書いた。するとほどなくその女学者から出版社経由で…

書籍というもの

一般に、文章にせよマンガにせよ、書き下ろしでなければ、雑誌に載り、ついで単行本に入るという流れになっていて、あとで参照しようと思えば単行本を見る、というのが普通である。しかし、最近気づいたのは、評論文の単発のもので、メジャーな雑誌に載った…

名画礼賛と・・・

先日、いい映画を観た。Vシネマの『F.ヘルス嬢日記』という、加藤彰監督、荒井晴彦脚本、一九九六年のものだが、これを観たのは、佐伯一麦の短編「一輪」が原作だと知ったからだが、驚くべきことに、原作を凌駕するほどの名画だった。劇場映画ではないか…

王柯『多民族国家中国』の漢民族帝国主義

現在神戸大学教授の王柯は、東京大学で博士号をとり、その学位論文を一九九五年、『東トルキスタン共和国研究』(東京大学出版会)として刊行し、翌年のサントリー学芸賞を受賞している。主に一九四六年以前のウイグル独立運動を扱い、その背後にソ連があっ…

「片落ち」はあるというのに

『諸君!』11月号で佐々淳行が放送等禁止用語を論じていて、「片落ち」を「片手落ち」の代わりに使った、といって「片落ち」などという日本語はないと書いていた。もう、「片落ち」は徳川時代からあると言っているのに!(初出は中世後期) 私のエッセイ集を…

武藤康史の「理由」

今度阿木耀子監督で映画化されるという俵万智の小説「トリアングル」が新聞に連載されていたころ、武藤康史がこれを絶賛する文章を文芸雑誌に書いた。毎日切り取ってノートに貼っているという。「トリアングル」は、所詮俵も小説では素人と思わせたもので、…

渋×知×事件顛末

その女から手紙が来たのは、一九九九年の五月末か六月はじめだったと思う。当時私は、三月に大阪大学を退職して東京に引っ越していたが、著書『もてない男』が売れていたため、東京へ帰るととたんに次々と、本を書いてくれという編集者が会いに来たり、テレ…