大鉄人17とメビウス

 「大鉄人17」のDVD第一巻を買ってこないだからちびちび観ているが、いいねえ。私は最初の放送時は中学生で、特撮を「卒業」していたから見ていないが、大学生のころ『アニメック』のダイコン・プロの紹介文を読んで以来、観たい観たいと思っていた。
 何しろ、竹井みどりがいい。竹井みどりといえば「野菊の墓」である。やあ可憐だった。「野菊の墓」は、その後の、四方田犬彦が『モノンクル』で褒めた沢井信一郎の映画の松田聖子といい、額の広い女優が演じるのが伝統になっている。もっとも竹井みどりは、その後出たヌード写真集を見ると、眉の上と両頬にほくろがある。「17」で見るとかすかにあるから、大きくなったのだろう。それからまた島田歌穂が、ロボコンのロビンちゃんよりかわいい。ロビンちゃんはあの金髪がどうもね。しかも台詞が巧い。(ところでレッドバロンは別に好きではなかったがあの主題歌はすばらしい。団しん也が歌っているなんて信じられない)
 もっとも、なぜ実写巨大ロボットものは、レッドバロン以来、いかにもロボットになってしまったのだろう。ジャイアントロボなんか、悲しみを湛えたすばらしい顔をしていたのに。マグマ大使だって、いい顔なのに。
 ところで「ウルトラマンメビウス」だが、「マックス」同様、何だか褒める人がいないのが寂しい。昔の怪獣が出てくるのをもっと素直に面白がったらどうか。特に内野謙太が、怪獣を見て「古代怪獣ツインテール!」などとフルネームで叫ぶのが私のお気に入りのシーンである。
 そういえばメビウスの主題歌は、途中で歌詞が変わってしまったが、前のほうが良かった。「悲しみなんかない世界」ってところで私はいつも涙ぐんでいたものだ。