ハレルヤ!

 山崎行太郎がいかに罵詈雑言を発していても、私はそれを許せる。なぜなら実名で行っており、その罵詈雑言がもたらすリスクを、山崎が引き受けているからだ。匿名での批判や罵詈雑言が卑怯なのは、そのリスクを回避しているからにほかならない。
 さて、私は、今さらながらに、muffdivingの実名を、はてなを提訴して公開させようと思った。プロバイダは、決して自発的に公開しないし、削除もしないからだ。
 書類も準備して、明日は東京簡裁へ行くつもりでいたところ、ふと、muffdivingがミクシィにいると書いているのを見つけ、ダメもとで検索してみたら、見つけた。「マサシ」という名だった。そこには、「NC-15」として暴れまわっているのとは違う顔があった。私はためらい、マサシに、もう一度考え直して、あの罵詈雑言を削除しないかとメールを送った。
 その後、気になった私は、私を罵倒していた頃の日記を読んでみた。そこには、「これでは精神を病み、他人に八つ当たりするのもムリはない」と思える、あまりに不幸な状況が綴られていた。私は、裁判所へ行くのをやめた。

 マサシよ、高卒なんて言って悪かったな。「NC−15」では精一杯突っ張っていたんだな。君は、環境さえ許せば、大学へ行って、その才能をもっと発揮できたはずだ。君には、文才がある。私小説を書いたら、世間を驚倒させるものを書くこともできる。君は、あたかも初期の佐伯一麦を想起させる、あるいは萩原葉子の『蕁麻の家』を思わせるものがある。十月にはいいこともあるよう
だな。良かったな。頑張れよ。できたら、通信制でもいいから、大学へ行くといい。それから、親身になって相談に乗ってくれる大人を見つけることだ。

 神は天にあり、世はすべてよし。

 (小谷野敦
http://punkish.nukimi.com/FUNNY/text-FUNNY.htm
(マサシの昔のサイト。かわいい)

あれは俺が中学生の時だ。
ちょうど親が家にいないときに、
お目当ての女の子を家に連れてこようとして、うまくいったときのことだ。
俺は、この日、「ぜってー男になる」と心に誓った。
でも、彼女が家にくるまで時間がある。
早いと嫌われるから一発抜いとこうと思い、俺は部屋の掃除機に手をかけた。
単純に、新しい快楽を求めてのことだ
だが、果てる直前にアクシデントが発生した。そう、
抜けなくなったのだ。ナニが。
そのとき、彼女が家にきた。
妹が、彼女を俺の部屋に案内したらしく。俺の部屋のドアを開けた。
俺は、
掃除機をつけたままの状態を妹と彼女に見られてしまった。(「悪熊参上」の項)

 なんだー、人のことを「カップラーメンでオナニー」とか散々言っておいて、自分は掃除機でやったんだね。