よく分かりませんが

http://d.hatena.ne.jp/rento/20070911

「ギョウテとは、俺のことかとゲーテいい」という川柳にあるように、「ゲーテ」という表記は日本でしか通用しない表記である。バッハではなくて、バックのほうが原音に近い。チェーホフではなくてチェコフ。あるいは「ベートーヴェン」は、英語読みでドイツ語読みの表記ではない。こうした慣用化した表記については、それを原音に近づけるのは至難の業である。

 大橋洋一先生が、よく分からないことを書いておられる。「ゲーテという表記は日本でしか通用しない表記である」って、そりゃ片仮名なんだから当たり前である。バックのほうが原音に近いって、ホントかなあ。バックは英語読みでは? チェコフも英語読みだし、ベートーヴェンは英語ならビーソーヴェン、ドイツ語ならベートホーフェンだろう。「ギョウテ」じゃなくて「ギョエテ」でしょ。むかし野坂昭如が「ギョ、ギョ、ギョエテかシルレルか」って歌ったじゃないですか。まあ東大教授になるような秀才は民放なんかご覧にならないのでしょうけれど。
 日本で間違いが通用しているのは、フォレをフォーレといい、ボドレールをボードレールといい、コルリッジをコールリッジとし、ワーズワスをワーズワースとする類で、無闇に伸ばす音を入れている。