三進堂書店のおやじ

御茶ノ水駅南側丸善の向かいに古本屋があり、駿台予備校へ行っていたころや大学時代御茶ノ水へ出る時などよく寄ったものだが、ここのオヤジが何とも変な人で、カウンターに座って手でタンタタタンタタとリズムをとり、買う段になると妙に手早くむっつりとした感じで包装をしていた。

 私が行っていたのは80年代だが、妻は2000年代に行っていて、そのころは年齢も70歳近かったせいか、立ち読みしている客に、独り言のように「待っても安くならないよ~」とか言っていたらしい。

 調べてみると2019年にこの吉田治男というオヤジは死んで、店も閉店することになったらしい。私はよく隣の小さい中華料理店で昼飯にチャーハンを食べたりしたが、それは今では大きい店になっているのかな。