1984年、朝日新聞の国際面に、こんな記事が出た。イタリアの小国サンマリノ共和国で、26歳の女性が国家元首になったというのだ。サンマリノは中世以来の共和国で、カヴールによるイタリア統一にも加わらずに残った国だが、ほとんど町みたいな国で、半年で交代する二人の執政(コンソーレ)が国家元首となっている。その女性はグロリアーナ・ラノッキーニといい、記事にはややロングショットながら、美しげな若い女性の写真がついていた。
しかし、調べてみると、サンマリノではそれより少し前にも、28歳くらいの女性が執政になっており、多分政治の実際を運営するのは議会で、執政も二人いるところから、片方は人気投票的に若い女が選ばれることがあるだけだったのではあるまいか。グロリアーナは91年にも二度目の執政を務め、今では50歳くらいになるはずだが、どうしているのか、分からない。
http://www.terra.es/personal2/monolith/00women2.htm
女の国家元首として名は残っているが、それだけである。まあ恐らく、三鷹市長程度の権力もなかったのだろう。