2026-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「安宅」と「勧進帳」

歌舞伎の「勧進帳」は能の「安宅」を書き替えたものである。だから、中身はほとんど同じだと私は思っていた。ところが橋本治の『完本時代劇チャンバラ講座』(1986)を読んでいたら、「安宅」には、弁慶が義経を叩いたあとの「こは先達の荒けなし」から「判…

サルトル『自由への道』アマゾンレビュー

もう40年以上前のこと、大江健三郎の『厳粛な綱渡り』に収められた「『分別ざかり』のイメージについて」という割と長いエッセイを読んだ。考えてみると大江の卒論は「サルトルの小説におけるイメージについて」なのだから、これはその一部なのだろう。以来…

宮崎哲弥「100万回生きたねこ」のナゾをとく」アマゾンレビュー

「私は縁なき衆生である」3点 私は大学生の時「児童文学を読む会」に所属していて、のち進学する英文科の二年上 だった女性の憧れの先輩に勧められてこの絵本(佐野洋子「100万回生きたねこ」)を 読んだのだが、何かいかにもロマンティックな話だなと思い、…

同級生の死

私と同年輩で、同級生や近い年の人が死んだということをよく書いているのを見るが、どうも私は同級生で死んだ人があまりいないか、死んでいても気づかずにいる、つまりその程度のつきあいだったということであろうか。 高校時代の同級生で村岡というのが47歳…