2021-12-10から1日間の記事一覧

書評・葉真中顕「灼熱」ー「週刊朝日」12月10日号

一九四五年、大東亜戦争と日本では呼ばれていた戦争に日本が負けた時、ブラジルに二十万人ほどいた日本人移民の間で、日本が勝ったというデマが広まった。のちに「勝ち組」「負け組」の争いと呼ばれるようになるもので、日本が買ったと信じる者は「信念派」…

ヴィクトール・ユゴー 言葉と権力: ナポレオン三世との戦い (西永良成) (平凡社新書 アマゾンレビュー

女ぐせの悪さが書かれていない星2つ -、2021/12/10新書版なので、ユゴーの伝記として読む人もいるだろうが、伝記としては勧められない。政治的な側面を、ナポレオン三世を悪玉として描いているが、妻のほかに公然と愛人を作り、ガーンジー島流刑中にも息子の…

音楽には物語がある(34)「さとうきび畑」と沖縄 「中央公論」9月号

「みんなのうた」で「さとうきび畑」がちあきなおみの歌唱で放送されたのは私が中学に入った時(一九七五年)のことだった。生徒が多すぎて従来の建物に収まりきらず、新しい校舎を建てながら一年生はプレハブ教室で授業をしていたのは、小学校三年生で茨城…