ウソつき伊藤君

 私は猫猫塾を2009年に始めたのだが、初期の生徒に伊藤君という30歳くらいの男子がいた。この人はなんでも一橋大学出身の人物で、家が大金持ちだというのだが、当時、ハタメイコ事件というのがあり、阪大でヨコタ村上孝之にレイプされたと主張する女子院生がいたのだが、話を聞いたらそれはレイプではなく、普通にヨコタ村上孝之が研究室へ連れ込んでセックスしただけの話だった。これは週刊誌記事になったのだが、当人は「地位を利用したレイプ」だと主張し、週刊誌記事も見出しには「レイプされたと主張する女子学生」と書かれてはいたが、本文をよく読んだら合意の上でのことであることが分かった。

 当時私は自分が知る限りのことはブログに書いていたが、その時、この伊藤君から「ヨコタ村上をやっつけるためには、レイプだと書いたほうがいいんではないか」というメールが来て、これは私にウソをつけと言っているわけで、悪辣な人間だなあと思ったものだが、そもそもセックスのあとでハタメイコはフレンドリーなメールをヨコタ村上に送っていて、週刊誌相手の裁判でもヨコタ村上はこれを反証として提出していたから、そんなウソはまかり通るものではなかったのである。

 もっとも私は、既婚者である大学教員が、新入生歓迎コンパで酒に酔って、新入生である女子院生を研究室に連れ込んでセックスしたというのを、合意の上でも三ヶ月の停職処分という、阪大が課した処分に値すると思っているが、それにしても改めて伊藤君の悪人ぶりを感じたのであった。伊藤君はその後も、私の悪口を土屋君とかに言いふらしていたらしい。悪人というのは決して治ることはなく、終生悪人なのである。