二人の伊藤武雄

http://www.kishimoto-fan.com/blog/2014/03/post-217.html
 「通らなかった連絡が来ると、「私、終わった人なのかも」と落ち込むけれど、」 
 うううう。がんばってください。買いますから。

 さて、二人の新倉俊一、二人の加瀬俊一、二人の金子武雄に続き、二人の伊藤武雄である。伊藤武雄は多いのだが、これまたいずれもドイツ文学者。

横須賀生まれ。1918年東京帝国大学文学部独文科卒、第四高等学校教授、1949年金沢大学教授、1960年定年退官、名誉教授、桃山学院大学教授。

1931年東京帝国大学文学部独文科卒。第八高等学校教授、名古屋大学教授。1959年「ケラー叙事文学の研究」で名大文学博士。1972年定年退官、名誉教授。
 年齢が14歳離れているが侮れないのである。なぜなら年下武雄はケラーの専門家である。年上武雄は、岩波文庫で数多くの翻訳をしているらしく、ケラー『緑のハインリヒ』は、年上武雄のほうである、ということが、随筆集『百日紅』で確認できた。
 しかも恐ろしいことに年上武雄は、還暦前に、名古屋大へ来ないかと言われたと書いている。ということは1955年ころで、もし実現していたら名古屋大に二人のドイツ文学の伊藤武雄がいるということになっていたはずである。