新聞の自業自得→自滅

 大橋洋一先生が無事復帰されたようだ。

ちゃんと読まずに何か言ってはいけないと、森見の小説を読もうと思うのだが、あの、アレがアレしてアレした文体がつらくて、二ページも進まない。誰か、「普通語訳森見登美彦」やってくれないかな。と思ったらはてなのキーワードを自分で書いていた。何やらヨコタ村上のようだ・・・。

                                                                • -

どうも先日から、ウィキペディア編集にはまっている。というのは、検索していて「東京大学の人物一覧」に奇妙な現象が起きているのに気づいたのがきっかけである。これは東大出身者の一覧なのだが、なぜか、拓殖大学高知大学神戸大学、京大の助教授や教授、電気通信大学名誉教授の名がやたらと書き込んであったのだ。中には、私が知っていて、著書など一冊もない人もいたので気づいたのだが、調べてみると、とてもそこに載せるほどの人物とは思えないので、適宜削除した。あるいは「教育学」の欄に、代々木ゼミナール講師の名前をじゃかじゃか書き込んで、項目まで立てているやつがいて、削除提案が出ている。たわけが。
 そりゃ「東大出身者」なら私は何人も知っているが、それがたまたま大学の先生だからといってあそこに書き込んじゃいかんだろう。ある程度、載せる価値ありと見極めてから書き込むものだ。
 で、前から、サブカルチャーに関しては「コロニー落とし」について詳細な記述まであってサブカルチャー百科と化しているウィキペディアだが、正統的文化についてはお粗末千万なので、少し補充しているというわけ。
−−−−−−−−−−−−− 
 それで先日、「東大駒場騒動」のところで、「当時は中沢に同情する声が多かったが、その後の当人の無責任な言動のため今では世間の見方が変わっている」と書いたら、「要出典」とか言われ、いつの間にか削除されていた。
 さらに、「島田裕巳」の項を見たら、オウム事件における島田の責任が論じられていて、じゃあなんで中沢はいいんだ、と書いてなかったから書き足しておいたが、島田の新刊『中沢新一批判』のアマゾンレビューを見たら、せっせと中沢を擁護するレビューがあった。
 私も前に中沢の弟子とかいうやつにからまれたが、いったい、中沢新一を批判するとゴキブリのように湧いてきて文句を言う連中というのは、ありゃ何なのか。オウム真理教失墜して中沢新一に変わったようなものだ。

                                                      • -

毎日新聞が、今年になって、インターネット批判のキャンペーンを張っている。元日に「2ちゃんねる」を批判した記事を書いた記者が先日、実名で「祭り」にあったとか、電話攻撃があったとか書いていた。
 私は五年前の二月、その毎日新聞に「2ちゃんねるを叱る」を書いたのだが、以後の五年で、
 「新聞、自業自得」
 と思うようになった。禁煙ファシズムではほとんどこっち側の意見はとりあげず、香山リカの文章使いまわしが問題になっていても知らんぷり。もはや新聞には本当のことは書いていないと言ってもいい。その昔、1992年頃、朝日新聞が、「文化人の名前 VS.朝日新聞」という企画をやって、朝日の悪口を言わせていた。川崎徹は、こういう企画、生意気だね、と言っていた。今の朝日は、そういうことすらしない。1996年2月まで、朝日には「私の紙面批評」というのがあったのだが、以後ない。毎日には「新聞時評」があるが、なに、きついことを言わない人だけ選んで書かせているのだから同じことだ。
 (小谷野敦