高田衛『曲亭馬琴』(ミネルヴァ書房)に、八犬士の身長が高いことに触れた箇所がある。犬塚信乃が177センチだという。ところがそこに、江戸時代の日本人の平均身長は、男が150センチ、女が135センチとある。それはいくら何でも低すぎるだろう。
http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000013899
男155、女147あたりが妥当なところであろう。高田はこれを、ここでもあげられている鈴木尚『日本人の骨』(岩波新書)を根拠にしているのだが、『日本人の骨』には、江戸時代人の身長についてなど書かれていない。この数値に近いのは、洪積世、つまり縄文人より古い三ヶ日人の身長である。なんで三ヶ日人の身長を江戸時代人の身長と取り違えたのであろうか。
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