2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧
新聞の「論壇時評」というものがあるが、あれは何だろう。朝日新聞では金子勝がやっているが、その前の藤原帰一ともども、ただ平坦な(藤原の場合には時にバカ丸出しの)左翼的議論が書いてあるだけで、6,7年前に担当していた米本昌平の時のような意外性…
1998年のものだからだいぶ古い話題であるが、私は昨年あたり初めてビデオで観た。公開当時、東条礼讃映画としてずいぶん叩かれたが、実際に観れば割に丁寧に作られていて、恣意的な捻じ曲げは感じられなかった。質も高いといえよう。むしろ、死去直前の北原…
文藝春秋のPR誌「本の話」9月号が届いた。岸田秀が、新刊の文春新書『唯幻論物語』の自己紹介文を書いている。これまで自分の唯幻論はだいたい二つの批判に晒されてきたという。一つは、岸田が自分の母親についての経験を書いていることへの非難で、何かの…
一昨年の「産経新聞」にこんな記事があった。 - 「わいせつ日本人教授」国外退去処分 セクハラ苦情絶えない中国の大学 2003.7.11朝刊 【北京=伊藤正】北京にある名門校、中国人民大学の日本人教授(四六)が同大に語学留学中の日本人女子学生(二〇)にわい…
「帰ってきたもてない男」に付した求婚七か条に対して「理想が高い」と言う人がいる。そうも思わないのだが、それよりこの「理想が高い」という表現は、おかしくないだろうか。「理想」というのは、高いものである。「理想が低い」と、いうだろうか。低かっ…
『源語提要』の著者について−−五井蘭洲と村田春海 小谷野敦 『国書総目録』には、『源語提要』という書物は二項目あり、一方は村田春海、もう一つが五井蘭洲のものである。蘭洲のものは、園田女子大学吉永文庫蔵、春海のものは神宮文庫蔵のいずれも未刊本で…