「イスラーム」の二重基準

http://d.hatena.ne.jp/kanimaster/20100425
 ええと、一応元猫猫塾生徒さんなので解説しますがそういうことはジェラール・ジュネット『物語のディスクール』が基本書で、「神の視点」というより全知視点といいます。また三四郎は視点人物であり、作中内の語り手であります。また歴史的にいえば、小説はむしろ元来全知視点で書かれており、20世紀に入ってから視点を限定するようになったというのが通説であります。もうひとつ基本書はウェイン・ブースの『フィクションの修辞学』です。

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最近「イスラーム」という表記が多い。それが正しいというのは、書く当人がそう書くなら別にいいのだが、「イスラム」と書くと「イスラーム」と直す校閲や編集者がいて、それはどうか、と思うのである。だってそれなら「ソクラテス」だって「ソークラテース」が正しい、ということになってしまうから。「ウラジオストック」なんて明らかに間違いなのに、平然と通用している。
 要するにこれは「政治的正しさ」なのである。ああつまらん。