うーん、何だったかなあ。昔読んだ、野球だか相撲だか競輪だかのスポーツマンガで、勝った主役が「お前八百長で勝ったんやてなあ」と因縁をつけられるのがあった。ところがこのヤクザ、八百長が何だかよく理解しておらず、主役が「八百長ってのは、負けた方と協力しないとできないんで」と説明するのに「知るかいそんなこと、八百長で何かして勝ったんや」と言い張るのである。
そんなことを思い出したのは、「ゆきゆきて、神軍」のアマゾンレビューで「ヤラセ」などと書いている奴がいるのを発見したからで、なるほど奥崎謙三が「演技」していた、といったことは原一男も書いている。しかし、いくら奥崎が「演技」していたって、警官とか、奥崎に殴られる山田吉太郎とかが、実は役者で、相対ずくで殴られるふりをしていた、というのでもない限り「ヤラセ」ではないのである。何かえらそうに「ドキュメンタリーの真贋」とか書いていたが、馬鹿まるだし。