23巻を一日一冊くらいで読んでいたから、『ヒカルの碁』を、この三週間くらい読んでいた。私は碁は分からないのだが、まあ面白かった。だが途中で佐為が消えてしまうと、がたんとつまらなくなり、遂に回復しないまま終わった。あれは幽霊である佐為がいるからファンタジーとして読めるので、佐為がいなくなると、恋愛とか全然ないし、リアリティーがないということになるのだ。塔矢行洋にしても、当初60代、その後は50代くらいに見えていたが、子供が15歳なんだから普通はもっと若いんではないか。
ところで佐為だが、途中で原作のほったゆみさんが、はさみこみマンガで、佐為が男だと言い続けるのに疲れた、と書いていたので、ああ女だったのかと思ったら、別にそういう謎ときはなく、公式ガイドによると男らしい。つまり連載中に、女だ女だと言う人がいたので、ほったさんがヤケになってそう書いたということなんだろうが、あとから読むと誤解する。
それに、歴史の先生が調べても記録にない、という伏線らしいのがあったが、これが回収されていない。女だから記録に残らなかったという伏線だと思っていたのだが、だいたい「佐為」を「さい」と読む男ってのはいないだろう。(後記:奈良時代に臣籍降下した橘佐為というのがいたらしいが、平安時代にはいないだろう)
それにあとで考えたら、ヒカルもアキラも、高校も行かず、いわゆる「碁バカ」になるのかと思うと、あまりぞっとしなかった。
- 作者: 小畑健
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/01
- メディア: コミック
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (11件) を見る