宇野信夫『役者と噺家』九藝出版

これまた、読書メーターにはこの本の登録がないしするのでここに書いておく。歌舞伎の俳優と落語家の思い出噺だが、あまり有名どころは出てこず、不遇な役者、落語家が多いところがいい。特に、二代目の左団次が死んだあとの未亡人の零落ぶりが、はっとするほど胸をうつ。実は私は宇野信夫の戯曲はそれほど評価していないのだが、こういう随筆はいい。どこかで文庫とかにしないかしら。

https://m.media-amazon.com/images/I/61fhkQGuHnL._SL75_.jpg