戦後文学者チャート

 ふと思いついて、こんなものを作ってみた。もちろん位置は暫定的なもので、政治的左右についてはっきりしている人もそうでない人も、前期と後期で変わった人もいるし、私小説云々についてはさらに分からないので暫定である。もっとも気づくのは、右側の上と下がくっきり分かれている感じであることで、右下は「志賀直哉-小林秀雄」派、右上は福田恆存-三島由紀夫派とでも言おうか。
 字が小さくて見えないようなので、後日何とかします。
http://homepage2.nifty.com/akoyano/chart.png
↑ ここから大きいのがとれるみたいです。

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ところでいつも思うことで、言ってもいるのだが、書評などを仕事にする人は、見ているとむやみと新刊を読んでいるが、いったいいつ古典的作品を読むのだろう。それとも、古典的なものは若いころにみな読んでしまったのか、あまり読んでいないのか。私など、古いものを読むのに精いっぱいで、新刊は必要がないと読めないのだが、要するに学者根性なのだろうか。

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ふと思い出した。昔、岩波文庫夏目漱石には、みな小宮豊隆の解説がついていた。それが1990年頃いっせいに代わったのだが、米田利昭が「若手の国文学者」に代わったそうだが、あれは小宮であればこそ、おのれ小宮と敵愾心が湧く、と書いていた(『わたしの漱石』)。しかし新たな解説者は、磯田光一高橋英夫、菅野昭正、三好行雄、石崎等、吉田ひろ生といった、もう60になろうという面々で、米田にはこれが若手に見えるのかと思ったものである。

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wikipediaで作家の項目を見てしばしばいらだつのが、作品が絶版だとか、これで読めるとか書いてあるやつだ。だいたい私からすると、絶版の本は、古書店でも入手困難な時に「読めない」となるのであって、古書店で普通に買えるものなど、「読めない」うちに入らない。こういう連中は、一般書店でしか本は買えないとでも思っているのだろうか。インターネット以前だって図書館というものはあったし、今なら検索すれば普通は入手できる。