教えてちょ!(解決済)

 中学一年の時、遠足に行ったがこれがひどかった。バスで行ったのだが悪路のせいかバスのせいか、酔う者続出、遂にバスガイドさんまで酔って、あちこちでげえげえ始まった。私の隣にいた友人もビニール袋に吐いていたので眼をつぶって見ないようにした。
 その時、級友から借りて最初の方だけ読んだ小説があった。鎌倉初期の歴史ものらしく、頼朝が馬から落ちて死ぬ場面から始まるのだが、頼朝が死ぬ間際に「クロー…」と呟いて、これはもちろん義経のことだから、義経の怨霊の祟りではないかなどと言われるのだが、もうこの話自体が気分が悪くなるものだった。
 で最近、この小説は何だったのか、調べているのだが分からん。1975年以前に出た、そんな古いものではないし、大人向け小説だったと思う。平岩弓枝の『かまくら三国志』かと思ったら違った。
(付記)睦月影郎さんに、大塚雅春『鎌倉の人々』(潮出版社、1969)ではないかと教えていただいた。確かにそういうタイトルだったが、国会図書館にないから分からなかったのだ。下の名前だけ見ると生長の家みたいだが、歌人の大塚布美子の夫君(故人)である。

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 大学で教えていると、学生が自分の著書を読まないことにいら立つもので、平川先生なんか東大時代、もっと教官の本も読んでほしい、と書いていた。
 では私が大学の一、二年生の頃、教わっている人の本を読んでいただろうか、というと…。
まず教わった先生というのは、

英語
小田島雄志
 これは著書は読んでいなかったがシェイクスピアとか翻訳を読んでいたし、第一教科書はディレイニーの『蜜の味』で小田島訳が出ていたからみんな買っていたはず。
高橋康也
 存外、一般向けの本は書いていない人で、だから雑誌などの文章を読むだけだった。(『エクスタシーの系譜』を何かエロティックな本だと思っている人がいるかもしれないが、これはロマン派の詩に関する専門的な論文集で、後年読もうとして歯が立たなかった)
由良君美
 当時は読まなかったなあ。
小池けい
小松原茂雄
 いずれも著書がなかった。
ドイツ語
高辻知義
 いまなお唯一の著書である『ワーグナー』はまだ出ていなかった。
杉橋陽一
 『一角獣の変容』が読むべき本とは思えなかった。
信貴辰喜
 ドイツ語学者なので著書なし。
その他
村上陽一郎
 教科書『近代科学と聖俗革命』『西洋近代科学』読んだ。
延広真治
 当時まだ著書なし。
義江彰夫
 なんか専門書を一冊出していた。
折原浩
 教科書『デュルケームウェーバー』を買わされて読んでつまらなかった。
井上忠
 教科書『哲学の現場』を買ったが理解できなかった。
竹内信夫
 著書なし。