荻上チキ本入手

 荻上チキ『ウェブ炎上』入手しました。写真、載ってます。男です。履歴は、東大情報学環・学際情報学府修士課程修了。以上。学部の学歴は書いていないのだが、多分早稲田ではないかな。まあ、実名はいずれ分かるだろう、ってことで。

 ところで最近はやりのウェブ論だが、階層論の視点が抜けている気がする。以前私は、ネットがテレビを追い越すことはないと書いたが、これは別にネット嫌いの私の願望ではなくて、客観的観測の結果である。ネットを頻繁に(議論系のブログなどで)用いているのは、大学院生が中心だ。つまりインテリ及び亜インテリ。「ネットを使う」というアンケートに国民の半数がイエスと答えても、それはチケット購入とか天気予報とかに使っている程度、ないし藝能人情報を見る程度。チキが言うような現象に参加しているのは、せいぜい10万人程度と見られる。
 かつて、テレビが出現した時、テレビは受動的で、読書は能動的だから、テレビばかり見るとバカになる、と言われたものだが、ネットは十分能動的である。一般庶民は、ワイドショーが流してくれる映像が主で、youtubeあたりで、わざわざ少し前の映像を探すなどという手間はかけない。ましてや、コメント欄のあるブログで、庶民レベルのことを書いていれば、友達しか見ないか、どこかでバカにされて消えるかのどちらか。だから、永遠にこの手のウェブ事件は、少数者であるインテリの間をグルグル回るだけなのである。
 知的な階層でも、勤め人になると、会社で散々パソコンを見ているし、帰宅も遅いし、勤めのことで精一杯、ましてや子供ができたら、議論系のブログなどやっていられないから、やはり遠ざかる。