貧乏暇なし

 「仕事が忙しくて、死にそう」などと言っている人には、仕方がないから「体に気をつけて」などと言うのだが、実際にはそういう状態では気をつけることなどできないことは分かっている。
 健康法だのダイエットだの断煙だのというのは、カネがあって暇があって余裕のあるやつにしかできないことで、いわゆる有名人が、健康法やらダイエットに成功したやらで本を書いてそれが売れても、それはカネのあるやつにしか実行できないのが普通だ。朝方飛び起きてパンを咥えながら出勤し、夜はへとへとになって帰ってきて泥のように眠る生活で、健康法もくそもあるまい。
 しかしそう言えば、「俺だって超多忙だがジョギングを欠かさないぞ」とか言う奴がいるだろう。そういう人には、こう言ってやりたい。「そうです、あなたは超多忙でも健康法が実践できる人です。だから社会的地位が高いのです」。
 だって岡田斗司夫ガイナックスの大株主なんでしょう今だって、と。

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三ツ野くんがまたくだらないことを書いて「外部炎上」しているようだが、まだそんなに「フェミニズム」とかに興味のある人がいるということに驚いた。フェミニズムって、上野千鶴子が「ごろにゃんできる相手くらい確保して」とか、カネあり地位もある女のたわごとを書いた本が80万部だか売れた時点で、既に瀕死の状態だったのが止めを差されたってことでしょ。象徴的に。「上野千鶴子だけがフェミ二ストじゃない」とか言うなら、ほれ、さっさと上野批判の烽火をあげんかい。ていうかほれ、紫綬褒章もらった若桑みどりも批判できんで、紫綬褒章もらった田中優子週刊金曜日編集委員になった時点で、バカ左翼もおしまいやろ。筑紫哲也『元気印の女たち』には若き日の猪口邦子先生の美しい写真が載っておるぞ。

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文學界』の新人小説月評が二作しか扱っておらず、ああ青山七恵芥川賞作家だから新人ではないのだと気づいて、けっこう愕然とする。星野智幸も鈴木正剛もけっこう長く「新人」だったし、青山真治佐川光晴西村賢太鹿島田真希島本理生もまだ新人なのだろうか。芥川賞をとらないといつ「新人」でなくするか難しいわけで、何かこれって凄い。