「想像力」の濫用など

とにかくふた言目には「想像力が足りない」と言う輩が跡を絶たない。以前ある女に、東大生が世界の地理や歴史を知らない、と言ったら「想像力が足りないんですよ」と言う。「いや、想像力じゃなくて、知識でしょう」と言っても「想像力です」と言ってきかない。いったい、事実についてどう想像力で知り得るというのか。

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今日、さる国立の近代美術館(「さる」と言う意味がないね)の図書室で、探していたものを見つけた。それはいいのだが、もう三月だというのにやたら暖房が暑い。私はシャツ一枚になってしまった。しかも閲覧室、誰もいないのに、八基くらいある蛍光灯が全部点灯している。京都議定書なんのその、税金の無駄遣いなんのそのである。

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http://d.hatena.ne.jp/rengejibu/20070318
「あなたのように魅力的な男性がなぜ結婚していないのですか」。お世辞でもいいから言われてみたい。だが女はそれを差別と感じるのか。やはり男女は違うのだ、と思った。女でも、こういうことを全然言って貰えなくて淋しく思っているのは少なくないだろう。いや、就職の面接で「あなたは要らない」という含意で言われているというのは分かるのだが、よしながふみの『大奥』もそうだが、男女逆転劇によってフェミニズムの主張をしようというのは、往々にして失敗する。村田基の『フェミニズムの帝国』は例外的な成功である。むろんよしながにその意図があるとしてのことだが、あの世界でも「強姦」は男が女に対してするものだろうし、「種馬」として多くの女とセックスできる男は、やはり素朴に嬉しいだろう。そりゃ生物学的に言ったって、「産ませる機械」になったら、遺伝子をあちこちにばらまけるのだから喜ばしいに違いないのである。
 会社で女子社員に「今日はきれいだね」などと男が言うとセクハラになりかねないが、女が男子社員に「今日は決まってるわね」と言ったって、男は喜ぶだけである。かくも男女は非対称なのである。つまり「女の立場になって考えてごらんなさい」と言われても、こういう例では男はさっぱりぴんと来ないのである。