「俺っちのウェディング」を40年ぶりに観る

ピンク映画出身の根岸吉太郎が監督した「俺っちのウェディング」(

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1982 )は、オリジナル作品である。時任三郎が演じる長崎出身の若者が、宮崎美子と結婚式をあげようとしていたら、ウェディングドレスを着て顔を隠した女が、いきなり宮崎美子を刺し、鞄に入れた爆弾で自爆してしまう。

 時任に捨てられた女の意趣返しだろうと警察も世間も見たが、時任は、そんな女の覚えがないと言いつつ、実はあった。という話で、「舞踏会の手帖」男版のようでもあるが実際に何人も訪ね歩くわけではない。それに、いくら自爆したって何の手がかりもなくなってしまうということは考えられないのでここは作りごとだ。

 40年前、二十歳のころにテレビで観て面白かった気がしたが、DVDが出ていないからVHSを入手して観たら、意外に面白かった。なるほど「女のくせに」みたいなセリフが今では浮いていて良くないが、宮崎美子が、苦しむ時任を支えて頑張るところがよくて、佳作だと思った。