昨晩、NHKの「ファミリーヒストリー」という番組で、水海道小学校の和洋折衷建築を設計した宮大工を先祖にもつ羽田美智子が出演して、ほぼ明治からの羽田家の歴史をやっていた。この番組のことは、水海道小学校の歴史を書いた名村栄治さんが年賀状で教えてくれた(年賀状が来たのは数日前だった)。
私は三年生の最初の二日くらいまで水海道小学校に通っていたのだが、ちょうどその時小学校が移転して、残った建築の中から、その和洋折衷のドームのついた建物は、水戸へ移築されたのであった。私は水戸へは行ったこともない。
小学校の今の校長が海老原という人で、ほかにも水海道史に詳しい海老原という人が出てきたのだが、二年間私が教わったのは海老原昭子先生というのであった。海老原が多いのか。
私も、やはり茨城県出身のホワイトぐみさんに教えられて、除籍謄本を取り寄せ、幕末あたりまで先祖の名前は把握しているのだが、別段調べても何も出てこないんじゃないかという気がしている。太平洋戦争でも、母方の祖父は四十歳くらいになっていたので出征していないし、父方の祖父は五十歳をこえていたはずである。
先祖に何か事績があれば、安岡章太郎や津島佑子のように小説にするんだがなあーー。
(小谷野敦)