男優の名前が覚えられない

 私は昔から西洋の男優が区別がつかないということは書いたことがある。最近はさらにわけが分からなくなっていて、二枚目俳優はみな区別がつかない。
 さらに今日『アフタースクール』を観ていたら、面白かったのだが、十三代将軍家定役の俳優が出ていて、この人の名前は、何度覚えても忘れてしまう。きっと覚えにくい名前なのだろう。もはや私の中では「将軍」である。あと大泉洋という俳優も出ていたが、これは「なすび」かと思って、未だに私には「なすび」に見えるのだが、別人らしい。
 それにしても「天地人」で長澤まさみの設定を変えたというが、はなから年代設定がおかしいのだ。原作は天正四年から始まっているというのに、ドラマでは天正元年で、主役が数え14歳(つまり13歳くらい)というのは無茶である。しかもそれが信長に会いに行くというのである。それで常盤貴子がそれよりちょっと年上、つまり15歳くらいなのである。もうむちゃくちゃである。そのくせ笹野高史が三十代の秀吉をやっているが、元から老け顔の笹野にそれは無茶である。元の設定では長澤まさみ真田幸村の妹なので、10歳でセックスすることになる、というのだが、だからはなからおかしいんだってば。

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日本が西洋より近代化が進んだ一例は、親が子に同じ名前をつけないというところである。日本でも前近代では、西村九郎右衛門といった名前が代々受け継がれたり、傍系の名前を次男以下につけたりしたものだが、今ではそういうことはほとんどない。ただ麻生太郎は祖父の名を受け継いでいるが、まあ太郎だし。それに対して西洋では、ジョージ・ブッシュの子がジョージ・ブッシュだったりする。日本で、父親と同じ名前を息子につけようとしたら、役場の戸籍係が、ちょっと、戸惑うだろう。母の名を娘につけるのも同じ。