週刊文春で宮崎哲弥氏が私の小説を褒めてくれている。まだ単行本にもなっていないのに、ありがたいことである。
何やら、王党派のバルザックがアカデミー会員になれなかったのを応援し続けた共和主義者のヴィクトル・ユゴーとかを連想したのだが、これは最近トロワイヤの『バルザック伝』を読んだせい。
あと山崎行太郎先生も褒めてくださっているが、これはもう、加藤清正らに殺されそうになった石田三成が伏見城へ逃げ込んだら徳川家康が保護してくれたみたいな・・・。(付記:三成は伏見城の自分の邸へ逃げ込んだのであり、家康に頼ったわけではないことが、笠谷和比古『関ヶ原合戦』に書いてある)
小説はほかにもあるしまだ書いているのですが、問題は雑誌が載せてくれるかどうか、でして、現状、「ぜひ小説を」と言ってきている雑誌も編集者も皆無であります。伏見憲明さんが文藝賞をとった時、なぜ伏見さんがわざわざ応募したのか、編集者に渡せば、などと新聞に書いてあったが、そんなに簡単に小説は出してくれるものではないのであります。