毛利輝元問題

 ああ、中尾彬毛利輝元がいらいらする。何がって年齢である。
 毛利輝元は元就の孫である。従って『毛利元就』の時は元服の際の少年として、少年時代の元就と同じ森田剛が演じたが、それ以外の輝元は、たいてい関ヶ原の戦い前後に、西軍の事実上の総帥として登場する。しかしこの時、輝元は数え48歳である。なのに、中尾彬は67歳だし、若づくりすらしていない。
 どうやら世間的に、毛利輝元といえば初老の人間だと思いこまれているらしく、「配役宝典」で見ても、きちんと年齢相応の役者を使ったのは、『秀吉』の時の風間寛治(38)、『利家とまつ』の時の大森啓祠朗(46)くらいで、あとはもう50代、60代の役者がひしめいている。『葵 徳川三代』は関ヶ原から始まるのだが、輝元は宇津井健、69歳である。
 それと、五大老五奉行が協議している席に、なんで真田幸村がいるのだ。まだ真田家当主ですらないのだぞ。それにあれは信繁というのが本名である。
 それに来週は例の、石田三成が家康の屋敷に逃げ込んだ、というのをやるらしいが、これは笠谷和比古が史料をもって否定している(伏見城の自分の屋敷に逃げ込んだだけ)。ああやだやだ。

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土屋正忠小野次郎、落選。われわれはあなた方が喫煙者迫害のために努力したことを忘れてはいない。ざまあみろ。

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『新潮日本文学小辞典』の「大岡昇平」の項目に「ついに左翼思想とは無縁であった」とあって驚くのだが、これは江藤淳の執筆で、しかし1968年のものだ。けっこう後あとまでこの状態で増刷していたらしい。大久保昭男は「牽強付会の説」と書いているが、68年だから意図的なものではあるまい。