書店での発見

 駒場の書籍部へ行った。本当は図書館へ行くつもりだったのだが、閉館であった。確認を怠った。するといろいろ見つけた。高木博志の著作も出ていた。
 不意の発見は水野尚『恋愛の誕生』である。恋愛は12世紀南フランスに生まれたなんて、二十年前の遺物に過ぎない説を未だに説いている。困ったものだ。ダヴァンソンもドロンケも読んでいないのか。まあどうせ『源氏物語』も『狭衣物語』も読んでいないのだろうて。しかも「DNAに恋愛が組み込まれているわけではなく」とか書いているが、何もDNAである必要はないのだよ。発情期がなくなり、婚姻に関するモラルが成立すれば、世界中どこでも恋愛は発生するのだ。
 水谷尚子さんが岩波に謝罪したという新聞記事があった。新刊『「反日」以前』で岩波に関して事実と違うことがあった、とか。なぜか詳しいことは分からないが、水谷さん、悔しいでしょうががんばってください。