中村稔を信用しない

http://d.hatena.ne.jp/sheepsong55/20081213

 私は、弁護士にして詩人、日本近代文学館名誉館長の中村稔という人を信用していないのである。それはまあ、何となく胡散臭い、ということであろうか。
 この方は、栗原氏の本にも出てくる、山口玲子がNHKを訴えた裁判で山口の弁護士をしていて敗訴している。山口がその後もNHK糾弾を続けたことは栗原氏著に詳しいが、敗訴したのだから、文筆家として何か一言あってしかるべきだろう。
それと、槇佐知子事件の時、
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/searchdiary?word=%f4%a2%ba%b4%c3%ce%bb%d2
 私は中村に手紙を出したのだが、何の返答もなかった。自分が根城としている日本文藝家協会内の不祥事なのだから、一言あってしかるべきだろうに。
 だいたい私は弁護士という職業に不快感を抱いている。些細な知識を高値で売りつける商売で、かつては三百代言と蔑まれたものだ。それで敗訴したからといって弁護士料を返すわけではない。それに対して学者は、たちの悪い奴ならいざ知らず、よその大学の学生から質問されて、カネを要求したりはしない。もっとも私は最近、卒論を書いているらしい学生から質問を受けて、無視したことがある。というのは、質問が愚劣だったからではなくて「小谷先生」と書いてあったからだ。
 返事がないといえば、十年前のヨコタ村上孝之のセクハラ事件の時、私は比較文学会関西支部の監事全員に手紙を書いたのだが、返事をくれて賛同の意を示してくれたのは、関西外国語大学の阪上善政先生だけだった。
 話を戻すと、ここに引かれた中村の文章も、私は不快であって、そもそもチャタレイ裁判というのは、敗訴しても世間は伊藤整に同情、共感したもので、翌年東工大教授に昇進している。むろん今では、誰も伊藤が悪事を働いたなどとは思っていないわけで、そういう時代にこういうことを書いても、当人は安全なのである。
 それに三好達にしても、最高裁長官が憲法改正に賛同して何が悪いのか。憲法には改正規定があるのであり、改正してはいけないなどと主張するほうがよほど問題である。要するに「言っても安全」なことしか言わないのが中村稔なのであり、またこの人の受賞の多いこと、いずれ文化功労者にでもなるんじゃないか。
 
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20081210/1228867057
http://d.hatena.ne.jp/sheepsong55/searchdiary?word=%b9%e2%c5%c4%ce%a4%b7%c3%bb%d2
 それにこの「羊の歌55」君は実によく私のコメントを無視するのだが、どういうつもりであろうか。「筑摩プライマリー新書」だって。「ちくまプリマー新書」だよ。プリマーってのは、初心者向け教科書のこと。
 しかも高田里恵子さんを知っているかのように書いているが、ご本人は、覚えがないと言っている(高田さんは批判されていてもちゃんと私と通信してくれる素敵な人である。長谷川三千子先生もそうで、実にすがすがしいお手紙をくださる。それにひきかえ、ちょっと批判しただけで、まったく音信不通、返事もよこさない奴の多いこと)。まあ単に忘れられているだけかもしれないが、平塚のハイブラウな家庭ってどこで見たのだ。