柳美里さんから『貧乏の神様』を送ってもらい、最初のほうを読んで、うーん困ったなあと思っていた。前の原稿料不払い事件の時も思ったのだが、柳さんは貯金ができない性質であるらしい。それはいいが、その性質は遺伝するもので、貯金ができる人というのは金持ちなのだ、と書いてあったからだ。
私は貯金をする、というか、濫費をしないので、自然に貯まる。だが収入自体が少ないから金持ちではなく、本の置き場に困っていて、人から寄贈された本でも、わりあいすぐ売ってしまう。何とか一戸建てを建てたいのだが、親が生涯住宅ローンで苦しんだのを見ているから借金はしたくない。だから貯金のできる人は金持ちだというのは違うと思うのである。