柳美里と藤田直哉について

http://blog.goo.ne.jp/yu_miri/e/60cdb5b4d6eaea93ba5d85dd07b3e878
柳美里のブログの「デマ」の件だが、「『命』シリーズが売れて一億円は入ったはず」と書いたのは私である。だがこれは「デマ」ではない。私は柳美里の連絡先を知らない(以前の住所は『文藝年鑑』に載っていたが今の鎌倉の住所は載っていない。『文化手帖』にもない。ブログにはメールもない)ので、代理人が書いているというツイッター宛に訂正を頼んだのだが、今のところ返事はない。
 「怠惰」とあるが、『命』シリーズや、『柳美里不幸全記録』には、金遣いが荒い、金がないといったことは書いてあるが、東由多加の治療にこんな大金を使ったのは書いてなかった。
http://www.sepia.dti.ne.jp/lana/gonfuku/yumiri.html
 中森明夫との対談で語ってはいるが、今回具体的にあげた数値ほどの金を使ったとは思わなかった。また柳はその後、「朝日新聞」に一年八カ月にわたって「8月の果て」を連載し、『週刊現代』に「オンエア」を連載している。新聞、週刊誌は原稿料がよく、新聞は一回五万円、週刊誌は一枚二万円はくれるので、あわせて六千万くらいになるだろう。
 なおこの対談を載せた人が「石に泳ぐ魚」は図書館で見られないと言っているが、それは事実ではない。国会図書館が閲覧禁止にしたということはあったが、大学図書館では見られる。またモデルに前もって言えばよかった、と言っているが、これについては高井有一が裁判当時、そんなことをして「書かないでくれ」と言われたら困るから出来ないと説明している。私もそう思う。
http://blog.goo.ne.jp/yu_miri/e/b56ee99be5370f57383ce690e0dc1664
 こちらは、私のツイートをとりあげた藤田直哉に関するものだが、藤田はこれに答えている。
http://d.hatena.ne.jp/naoya_fujita/
 私は藤田という人を知らないが、おおむね藤田の言う通りであろう。ただし私は「私小説系作家の演出」という見方はしない。柳は、自分は私小説系作家ではないと言っているが、それは作家本人が最終決定権を持つものではない。それにしても、私小説系作家でなくたって、作家でなくたって、文章で自身を語る時は演出があるだろうと思うだけである。私は、柳があまりに貧乏だ貧乏だと言うから、素朴に疑問を投げかけただけ、でもあるが、もとより「濫費」をしているのだろうくらいのことは分かっていて、一般人にはできないような濫費をしているのだから、あまり貧乏だ金がないと言うのはやめたらどうかと思っただけである。
小谷野敦) 
 『命』四部作は、ウィキペディアでは「小説」になっているが、図書館でエッセイ扱いされている。ここではがんセンターの19階に喫煙所があるが、2006年に母が入院した時は、廃止されてデッドスペースになっており、私は一階の出口わきでこっそり喫うしかなかった。

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やっと連絡がとれて修正してもらった。
http://blog.goo.ne.jp/yu_miri/e/4b4ffa7435caa3e10a484ad47a2649ff
 この程度で訴訟はしないけれど…。