前にも言ったけど、博士院生にとって、朝永振一郎の「滞独日記」はそれを読む読まないで人生が変わる文章だと思います。ドイツ留学に行って成果が出ずドイツになじめず同期の業績に嫉妬し計算結果に一喜一憂する、のちにノーベル賞をとる人間が。誰でも苦悩を経験するんだから、放棄せずに毎日進めよう
— ketsumedo_yarou (@ketsumedo_yarou) 2014, 8月 24
こんなことを言っている人がいたので『朝永振一郎著作集別巻2』で読んでみたのだが、大賀小四郎が出てくる。この中で大賀は外務省入りし、のち諏訪根自子とともに日本へ帰るのである。場所はライプツィヒ。
しかしこの程度で苦しい留学生活だと思うのかァ、という感想。日本人の友達はいるし、食事にも苦労していないし、音楽会へはよく行っているし。この程度で壮絶な苦労話だと思う院生がいたら、考え直したほうがいいぞ。苦労話なら吉村昭の『私の文学漂流』のほうがよっぽどすごい(でも妻はいる)