『嫌われる勇気』という本が売れている。自己啓発書らしい。どういうものかとアマゾンレビューを見てみたら、こんな一節があった。

トリッキーな題名なので、人々の目に留まっている面もある。「嫌われる勇気」とは、嫌われてでも好き放題やって構わないということではなく、自分の生を生きるためにはたとえ嫌われてでも選択しなければならないことがあるという意味と解した。

そりゃ、そうだろう、と言うほかないのである。正しいことをすれば嫌われるのである。まあしかし、カーネギーの本なんかは、いかにして嫌われずに生きるかということが書いてあるので、それとは違うという意味でいいのか。だがこういう本を読む人が、そういう意味での「嫌われる勇気」を持っている人、ないしはこれから持つ人とはとても思えないんだが、最近のなんリベ評論家なんぞは、ほんの少しの嫌われる勇気もない人たちである。