松尾スズキの映画『恋の門』を観たのだが、どうもいかん。面白そうなのに面白くない。これは、小劇場系演劇がたどった道なのである。
まあ、松田龍平がやたら下呂を吐くのが嫌だというのもある。書きたくないから漢字にしたくらいで、私は「その時下呂をして」と聞いただけで気分が悪くなるのである。酒井若菜がバカ女にしか見えない。二百万の借金というのがあって、なんで一人暮らし?
いかにも面白そうにファンタスティックなのだが、最初からそうだという枠を与えられるから、30分もすると飽きてきて、大竹しのぶと平泉成が、ユウキ・コスモとキッチ・キッチンや、メーテルと鉄郎のコスプレをしていても驚かない。
小劇場が始まったころは、こんなんでも面白かったのだが、次第に、そういう世界なんだということになってきて、飽きてきた。作り手が「面白いだろう」と押し付けてきているようなのだ。