『21世紀の落語入門』が、演藝関係者に評判が悪いのは当然のことだ。しかし、これと同じ、放っておくと古典的なものばかりに人が行ってしまうからというので、策をめぐらしたのは戦後の児童文学と日教組であろう。
それはそれとして、どういうわけか、今回は、版元である幻冬舎をののしる者が多い。私はこれまであれこれ敵を作る書き物をしてきたが、今回は特に版元を非難するのが多い。
ははーん、と思ったのだが、演劇・藝能の連中は、これまでも、批判されたら書いた本人ではなくて、新聞などの載せた媒体へねじこむ、ということをやってきたのだな、ということである。まあ新聞なども松竹や東宝から広告を貰っているから立場が弱いので、そこへ総会屋的にねじこみ、ついに新聞劇評はみなちょうちん持ちになってしまったのだ。まあ藝能界なんてのは興行師がやるのである。半分はヤクザである。