新刊です

日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)

日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)

訂正:69p「ドイツ語のゴッテン」→「ゴッター」
90p、和辻哲郎文化賞一般部門は、梅原猛河合隼雄陳舜臣が選考委員で、河合が死んだあと」
 というのは間違い。河合隼雄ではなく中野孝次でした。中野の前は司馬遼太郎
124p、「性と愛の文化史」は「愛と性の文化史」
130p、アンリ=イレネ・マルーは「音楽批評家」ではなく「中世史家」
213p、山内久明(一九三三‐)は(一九三四‐)の間違い。

                                                      • -

某研究所に手紙で問い合わせをして、ファックスか電子メールで返事してほしいと書いたら、郵便で返事が来たのはいいが、ファックスやメールでの返事はしていないからこの次は郵便切手を貼った封筒を同封せよとあったが、なんで? 郵便事業の利権でもからんでいるのか。

                                                      • -

私はしばしばカール・ポパーを引き合いに出すが、ポパーの言うことと私の言うことは時おり一致しない。たとえばポパーの、帰納法に対する否定的態度とかである。これは恐らく、ポパーが自然科学、中でも厳密な数学ないし物理学を基準にしており、社会科学はともかく、人文学の、しかもとびきり非科学度が高いものなど相手にしていないからだ。それにしても、ポパーの『推測と反駁』などを読むと、うんうんと頷けることが多いのである。他の著書は必ずしもそうではない。
 かといって、人文学がより科学的である方法について書かれた書物というのを私は知らない。谷沢永一が折に触れて言うけれど、まとまったものはない。ということは、いずれ私が、方法論なんてものはない方法論みたいなものを書かなければいけないのか、とも思うが、書いたって言うことを聞かずにテクスト論だの女性学だの言う奴はいるのだろう、と思うとあまりやる気にならないのだ。