「青の世代」の復興 

 「内向の世代」からあと、作家は世代区分をされなくなった。実は77年ころ、小田切進が「青の世代」と名づけたのだが定着せずに終わった。そこで「青の世代」復興計画として、だいたい1970年代半ばから80年代半ばまでに登場した作家を挙げると、
青の世代
1943 青野聰
1946 中上健次
1947 宮本輝津島佑子立松和平
1948 三田誠広高橋三千綱、増田みず子 
1949 村上春樹
1951 高橋源一郎
1952 村上龍
1956 田中康夫
1959 中沢けい
 ということになるが、さてその後をどうするか。けっこう年が行ってからデビューしたり芥川賞をとったりした人たちを「遅れてきた青年」と名づける。
遅れてきた青年
1945 池澤夏樹辻原登車谷長吉 
1948 橋本治 
1951 南木佳士水村美苗  
1954 松浦寿輝
1956 奥泉光 
 まあ橋本治は若いころから書いているのだが、なかなか小説家として認められなかったから。
 追加の要望があったのだが、
「新風俗小説派」として
1946 高樹のぶ子
1947 宮本輝(両属)
1954 林真理子 
1959 山田詠美辻仁成 
1960 川西蘭 
1964 よしもとばなな江國香織 
1967 角田光代
1968 鷺沢萌 
 という流れをまとめましょう。