庄野潤三死去

 ほらね、訃報は、
臼井儀人‐まだ若いのに
庄野潤三‐まだ生きていたのか

 の二種類しかないのだよ。(なお庄野に対して悪意はない)
 庄野の『サヴォイ・オペラ』って、肝心の「ミカド」にたどり着く前に中断して、そのまま本にしちゃったすごいもので、「ミカド」を知ろうと思って読んでも無駄です。
 この人は、帝塚山学院の創設者の三男で、兄の英二(児童文学者)は確か学長、学院長だから、まあ金持ちの息子ですね。純文学なんかやっていられたのも…。
 なお「帝塚山」というのは大阪市内の高級住宅地の地名で、まずそこに高校以下ができて、帝塚山学院大学(女子大。今は男子も入れるのかな)はずっと南の河内長野にある。奈良にある帝塚山大学は共学で、これとは関係ない。
 これで藝術院第二部が一人あいたが、補充は誰かな。河竹登志夫まどみちお井上ひさしが藝術院賞受賞でまだ入っていないが、まどさんがいいな。もちろん河竹先生でもいいが、井上が入ったらもう、大岡昇平木下順二武田泰淳に申し訳ないと思わんのか、堕落左翼、ってところだな。

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永田えり子さんね。当時、結婚しているフェミニストは嫌いだとか、結婚とフェミニズムは相いれないとか言うのが多かった。永田さんはしかし『道徳派フェミニスト宣言』のあとがきで、あえて夫への感謝の辞を述べた。だから「夫子あり」と書いたのだよ。どこまで行っても現物を見ない2ちゃんねらー、死ね。