天漢日乗は人気ブログか?

 佐々木俊尚が、「人気ブログ『天漢日乗』」などと『諸君!』の連載で書いていたが、ホントか。私がリンクした時、急にアクセスが増えたと天漢君が言っていたが、佐々木は前は「NC−15」が人気ブログだと書いていた。実は私のところで人気ブログを探しているのではないか?
 佐々木だの梅田だの、儲け主義で匿名ブログを煽る奴ら、許せんな。なんなら天漢君の正体も暴いてやろうか、って天漢君に落ち度はないんだよね。あと返事をよこさぬオーマイニュースよ、そのうち責任所在確認訴訟(ってのがあるかどうか知らんが)を起こしてやるぞ。

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昼間、自転車で商店街を通っていたら、最近多い、前を見ないでぼうっと歩いているおばさんが向こうから来た。このおばさんは鞄の中を探りながら歩いてきたのだが、私の自転車が前まで来たのでほとんど停止して気づくのを待ったら、直前まで来て気づき、「あ、びっくりした」と言って、行ってしまった。
 こういう時に「びっくりした」というのは、たいてい女である。男がそんなことを言うのは、あるかもしれないが私は聞いたことがない。
 知り合いであれば、まだ分かる。後ろから行って、「あら小谷野君、びっくりした」といえば挨拶がわりである。しかるに知らない人間に向って「びっくりした」と言うのは変で、これは「びっくりさせるな」という苦情を含んでいるのである。しかし悪いのは前を見ないで歩くことである。私は歩くのでも四方に気を配り、後ろでタタタタと走る音がすれば、すわ刺客かと振り向く。工事中のビルの脇を通るときは、何かが落ちてこないかと気を配りつつ歩く。最近の日本人は、そういうところが異常なまでに緊張感がなくて、近くへ人が来るまで全然気づかなかったりする。そういう意味では、「動物化」するどころか、動物的本能を失っているのである。聞いているか東浩紀
 携帯電話を見ながら歩いていたり自転車に乗ったりしているのなど論外、後者に至っては犯罪的である。歩きタバコは悪くないが、タバコを持った手をぶらぶらさせて、その近くを人が通ろうが一向気にしない奴などというのは、お前のようなのがいるから禁煙ファシストがのさばるのだと一言言ってやりたいくらいである。
 「最近の日本人は」論の多くは、実際には他の先進諸国にも当てはまることが多い。しかし、この緊張感のなさは日本特有のものだろう。

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毎日の鈴木琢磨が今度は苅部直を「いきつけのバー」で取材している。この鈴木というのは酒造会社の回し者か。
 (小谷野敦