佐々木たづ「ロバータさあ歩きましょう」アマゾンレビュー

2021年3月22日に日本でレビュー済み

 
著者は高校三年の時目の病気のため失明し、童話作家として立ち、英国で買って来た盲導犬ロバータという話で、エッセイストクラブ賞を受けている。1954年のことなので、著者の家はかなりいい家柄でお金持ちだったらしく、治療のために軽井沢の土地を千坪処分したとか書いてあり、「お金持ちですね」と思うし、家は成城にあり、作家になれるかツテをたどって野村胡堂に訊きに行ったり、自費出版の最初の童話集に武者小路実篤坪田譲治の序文をもらうとか、その当時のアッパーミドルクラスならではの記述が続き、そこそこ白ける。