「いまを生きる」(ロビン・ウィリアムズ)のアマゾンレビュー

2021年1月29日に日本でレビュー済み

 
全体にホモソーシャルで嫌な感じがする。1959年の設定だというが、芝居に出るだけでなんで父親があんなに怒るのか。作者の側に、保守的でダメな学校と自由な教師と詩という幻想がある。実際にはエヴァンズ・プリチャードなどという文学者もああいうことの書いてある教科書も存在しない(これじゃ人類学者のエヴァンズ・プリチャードの名誉毀損だよ)。教師が意見が違うなら教科書を破かせたりせず、自分の意見を言えばいいだけなのに、むりやり自分の文学観を生徒に押し付けている。日本の高校なら非論理的な吉本隆明を崇拝させるみたいな教師がいる。他人を否定しつつ自分の考えは絶対なのだ(現に詩の書けない生徒に無理やり詩を書かせている)。女子に告白するにも男の仲間たちと一緒。別に文学なんてものは一人でもできるものなのに、この教師は共同的な文学を教えてしまっている。それじゃダヌンツィオで、ファシズムだよ。