私はこういう国保に入っている。これは日本文藝家協会に入ると加入できる。
先日、この文美国保から、厚労省の指導で、文藝・美術にたずさわっているか確認したいという書類が来た。どうやらしめつけが始まったらしい。文藝家協会には、文学の学者の大学教授なども入っているが、まあ教授なら共済に入るかするのだろうからいいとして、書類をよく見ると、確定申告の写しを送れとあり、その職業欄に「作家」とあるのは、例としても変で、税務署へ出す書類ではここは「文筆」と書くのである。土地の分割などを職業とするのを「分筆」というので、それと間違われたということを井上章一さんが書いていた。
しかし文藝家協会には、文藝評論家はもとより、経済評論家なども、「文筆家」として入っており、文美国保に加入していることもあろうと思われたので、国保へ電話して訊いてみた。
すると出たお方、何者だか知らないが、美術のことは詳しいらしいが文藝家のことは録に分かっていないらしく、「文芸評論家などはどうなるんですか」と訊くと、「えーそれはですね、文藝誌に書くとか、しばいされているものに書いているという…」と言う。しばい? あとで「市販」と言いなおしたが、市売なんて言葉は初めて聞いた。それで、「はああ、つまり紀要などではいけないと」と言うと、この方、「紀要」が分からないのである。何度言っても、「きりょう? きしょう?」などと言い、「紀要」という言葉を生れて初めて聞いたようなので、またしても高卒のやつにぶつかったかと思った。まあ大卒でも紀要を知らない間抜けはいるだろうが。
今回のこれについて、文藝家協会から何か言って来たり、協議したりということはないんですかと訊くと、ないと言うから、「それはいかんなあ。文藝家協会に言っておかないと」と言うと、「それは困るんですが」って何が困るんだ。
結局文藝家協会に連絡して、国保に文藝家の実態についてもうちょっと説明してもらうよう言っておいた。
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曽野綾子先生の自伝『この世に恋して』に、『新思潮』に、東大以外の学生で参加したのは私が初めてではないかと書いてあった。へえー曽野先生も文学史には疎いんだ。
(中戸川吉二、今東光など)
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週刊新潮の掲示板で中野三敏先生が、宮武外骨の『蓄妾論』という本があるはずでこれは全集にも入っていないが探しているとあったが、それは通称で『自家性的犠牲史』のことじゃないかしらん。http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1274898