これは必携だ

 小学校時代のことを小説に書くのに、資料として買ったら、いろいろと懐かしいものが見られた。

昭和ちびっこ広告手帳2 大阪万博からアイドル黄金期まで (ビジュアル文庫)

昭和ちびっこ広告手帳2 大阪万博からアイドル黄金期まで (ビジュアル文庫)

 『20世紀少年』を読んでいて、浦沢直樹が学年で私より三つ上ということが、ひしひしと感じられた。浦沢は小学五年の時が大阪万博だが、私は二年生だ。二年生にとっては、万博はまだちょっと早いから、万博へ行ったとか行かなかったとかいうことは話題にならなかった。あるいは話題となっているものも、微妙だが決定的にずれている。つまり「ひょっこりひょうたん島」を懐かしいとする世代と「ネコジャラ市の11人」を懐かしいとする世代と、僅か三つほどで違ってしまう。概して世間の「懐かしの昭和30年代」ものというのは、私らより三つから六つくらい上の世代の観点で作られている。