「現代文学論争」索引

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 索引があればよいよいと言われたので作りました。ここからPDFでダウンロードできます。
 なお337p、「笙野はこれには反論せず」とあるが、『新潮』2002年8月号に「お出口はそちらですよ、大塚英志先生--ドン・キホーテの打ち上げ祝杯」が載っている(二頁)。『徹底抗戦!文士の森』で2003年8月と誤っていたので見落とした。大塚のものはそもそも返答になっていないので、反論と言えるかどうか疑問である。むしろここでは大塚を「ロリコン雑誌」を編集していたと中傷することが主眼だったと言えよう。

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藤原正彦が自身の子供時代を描いた『ヒコベエ』の最後のほう。父新田次郎直木賞をとる場面がある。ここで気象台から帰宅した新田は、「直木賞の候補になったぞ。東京新聞に出ていた」と言う。はて、当時(1956年1月)は、候補者は新聞記事を見て候補になったことを知ったのであろうか。

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朝日新聞出版のPR誌『一冊の本』一月号が届き、後ろから見て行ったら、朝日選書の広告が先月と同じなので、もしや前号と同じものが何かの間違いで届いたのかと思ったらそうではない。先月はこれから発売の二冊を載せていて、今月は既に発売の同じ二冊を載せている。つまり一月刊行のものの広告がないわけで、もしや朝日選書なくなるのか。
 橋本治は依然入院中だが、「リーマン・ショック以後世界は変わる」といったことを書いていて、私にはリーマン・ショックというのが何なのかよく分かっていないし、世界が本当に変わるのかどうか、それはソ連や東欧が社会主義でなくなったのとどっちが変わり方が大きいのか、などと思った。
 金井美恵子先生は相変わらず、吉田修一の、映画シナリオに関する珍妙な発言(『映画芸術』)を揶揄したりしていて快調である。続いて橋田寿賀子が、「倉本聰なら『悲しい顔をする』と書くところを、私は人物に『悲しい』と言わせちゃう」(大意、毎日新聞)という発言をとらえて、倉本聰の脚本は読んだことがないが、「悲しい顔をする」などとは書かないだろうと書いているのだが、実は私は倉本聰の脚本を読んだことがあって、それは『ブルークリスマス』である。これは高校時代、竹下景子がヒロインの映画だったので映画館まで行ってシナリオまで読んだのだが、勝野洋と竹下が初めてセックスする場面に「獣のように抱き合う二人」というト書きがあるのを見て、別にそれは普通のベッドシーンだったので、高校生ながら、おいおいと思ったことがあったのである。