晩春の一日 

 郵便局のATMへ、国会図書館の郵送複写の料金を払いに行った。休日明けだし、明日土曜もATMはやっているはずだが、明日も休みかもしれないと思って来る人もいてか混んでいた。私の前の人がもたついている。その間どんどん待っている人が増え、遂に、60代後半くらいの女性が出てきて窓口へ聞きに行ったが、局員も忙しいらしくすぐ来ないで、女性は戻ってきて困惑しているので、私が進みでてどうしたのか見たら、振り込み用紙が入っているが相手方の口座番号を読みとらず、入力するようになっている。これを入れればいいんですよ、と言っても何かまごついているので、私が見ながら入れたら「あ、左から入れるんですか」と言う。その後すぐ局員が来たので私は引っ込んだのだが、普通数字が並んでいたら左から入れるだろう。
 私は、マイバッグ主義者であるから、普通にコンビニなどへ行っても「袋はいりません」と言う。しかししばしばコンビニの店員は「はい」と返事しておいて袋を出したりするから、再度言う。その後行ったコンビニでもそうであった。
 その後書店へ行く。岩波の来月の本が最近入らなくなっているので、レジにいたおばさんにぼそりと言ったが無視される。前に、もう少しはっきり言ったら「『波』ですか」と言われたから、多分このおばさんは『来月の本』など欲しがる人間がいるという認識がない。
 その後、40前後かという女が入ってきてそのおばさんに、
「あの、(昨日だかさっきだか忘れた)ここで買い物したら、若い女の人だったんですけど、袋をくださらなかったんですね。それで電話して、社長には話したんですが」
 と言い、おばさんはみなまで聞かずに紙袋を手渡し、女は帰って行った。
 袋というのは、本を入れて帰るためのもので、後から取りに来るというのは、この女は袋を使って工作でもするのが趣味なのだろうか、それとも神経症的に、袋を貰うことが自分の購買者としての権利であり、それを侵されたと感じたのであろうか。

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なんか小山エミが俺を鋭い舌鋒で完全制圧したとか書いている奴がいたけど、そんなことないぜ。あれは私が「ジェンダーはだいたい生まれつきで決まる」と言ったのを小山が、「だいたい」ではないと言い、結局は「だいたい」の適不適をめぐって千日手になったからやめただけ。なんだよお前ら、最後まで食い下がらないと制圧されたことになるのかよ。永遠に「だいたいでいい」「違う」ってやり続けろってのか。冗談じゃない。