勤労感謝の日

 いや実に時期はずれなのだが、私が大学院生だった頃まで、国民の祝日には、朝方NHK総合テレビで映画を放送していた。そして、勤労感謝の日−−といっても新嘗祭の日なのだが・・・には、「労働者映画」が放送されていたのだ。今井正の「米」とか、家城巳代治の「裸の太陽」とかである。「裸の太陽」はその音楽がすばらしい。若者よ、勤労に汗を流そう、そして資本家の搾取と健全に戦おう、お百姓さんに感謝しよう、といったものだ。
 いつしか、祝日に映画を放送すること自体がなくなってしまったが、私はいま、こういう「健全な左翼精神」を懐かしく思っている。いやまあ、北朝鮮では今でもそういう映画・演劇全盛なのだろうが・・・。しかし、北朝鮮で全盛だからいけないということはない。
 ・・・さて、隠居の準備に入るか・・・。